『コンフィデンスマンJPプリンセス編』  第240回

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本年は終戦75年ということで『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』を書くつもりでしたが、なんと映画館の映写機故障で見れなかったので、一転してお気楽な『コンフィデンスマン』を今月の1本の番外編として載せます。

映写機は大林宣彦監督の遺作『海辺の映画館―キネマの玉手箱』(7月31日公開)でも重要なアイテムとして扱われています。こちらは大林監督の反戦映画です。大林監督の体験がかなり反映されているようです。

『コンフィデンスマンJP』は長澤まさみのダー子、東出昌大のボクちゃん、小日向文世のリチャードの3人のコンフィデンスマン(信用詐欺師)のドンデン返しありのお話です。こういうお話は「コンゲーム」というそうです。騙し騙され二転三転するストーリーのジャンルになります。古くはポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード主演の『スティング』(1973年)があります。これは中一の時に試写会で観て、世間の右も左も判らない私は、えらく驚いた記憶があります。

出演者が竹内結子、広末涼子、柴田恭兵、江口洋介、北大路欣也、ビビアン・スーなどなど豪華です。7月に自殺した三浦春馬さんが出演しており、追悼の意味でも観ました。不倫・離婚でお騒がせしている東出昌大が元気に演じているのに何故か安心しました。東出は大阪梅田で舞台を観たことがあります。

家内はハニートラッパー広末涼子の「私のラーメンまずいでしょ」にえらく受けていました。寿司の「宮下」にも来店したことがある竹内結子の美人度には圧倒されます。しかし何と言っても、主演の長澤まさみがスゴいです。『キングダム』以上の強烈なインパクトです。「ない藤」に履物のお買い物に来て、内藤社長が「男みたい」と言っていましたが、キャラ立ちが図抜けています。

「目に見えるものが真実とは限らない」が一つのテーマとなっています。仏説ではこの世のものは全て虚仮(こけ)といわれます。この世は詐欺師同士のだまし合いかもしれません。そんな堅いことは抜きにして、とても元気になれる映画です。

 

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