2021年 7月 の投稿一覧

『月刊ヤマサキズム』2021年8月号 Vol.152

こんにちは。

公認会計士・税理士 山崎隆弘事務所の山崎二三代でございます。

令和3年8月号のニュースレター「ヤマサキズム」ができあがりました。

 

毎朝セミの大合唱に夏!を感じる季節になりました。連日猛暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、今月号は初孫特集(笑)。じじばばを思いっきり満喫中です。その他、姪っ子の結婚式やらで何かとおめでたい内容です。ですが、私のコーナーは少々重たい内容(笑)。

石原さとみさん主演のシェークスピア劇「終わりよければすべてよし」の観劇の様子やお勧め映画「少年の君」など今月号も盛りだくさんです。

 

その他、先月号からコーナー名を「ヒカリのよかくさ物語」と「ユカのぎゃん通信」に変えた若い二人の楽しい日常もお届けします。

 

いつもお読みくださり、ありがとうございます。

みなさまのご意見、ご感想をお待ちいたしております。

山崎二三代

居住用賃貸建物は仕入税額控除が制限されます(消費税改正) 第262回

令和2年10月1日以後の居住用賃貸建物の取得について、消費税の仕入税額控除が制限されています。まず「居住用賃貸建物」とは、住宅の貸付の用に供しないことが明らかな建物以外の建物で、高額特定資産または調整対象自己建設高額資産に該当するものをいいます。「居住用賃貸建物」には、その附属設備も含まれます。

「住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな建物」とは、建物の構造及び設備の状況その他の状況により住宅の貸付けの用に供しないことが客観的に明らかなものをいいます。例えば次のようなものです。

①建物の全てが店舗等の事業用施設である建物

②旅館業に係る施設の貸付に供する建物

③棚卸資産として取得した建物

ただし、居住用賃貸建物を商業用部分と居住用賃貸部分とに合理的に区分しているときは、居住用賃貸部分についてのみ仕入税額控除が制限されます。「合理的に区分している」とは、使用面積割合や使用面積に対する建設原価の割合などにより区分されていることをいいます。

居住用賃貸建物に係る資本的支出、すなわち資産の修理、改良等のために支出した金額のうち資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなる支出で1,000万円以上については、仕入税額控除が制限されます。

1,000万円未満の建物に係る資本的支出の場合は、仕入税額控除の制限は適用されません。高額特定資産を自己建設する場合には、課税仕入高(税抜)の累計額が1,000万円以上とならない課税期間までは、課税仕入については仕入税額控除の制限はありません。例えば1年目が600万円の材料費等であれば、税額控除ができ、2年目以降に累計で1,000万円を超えた年度から仕入税額控除ができなくなります。

条文からの引用が多く、わかりにくくなってしまいましたが、間違えないように慎重に処理しましょう。

※動画でも解説しています。

書評『黒牢城』米澤穂信 第261回

著者の米澤穂信はミステリーのイメージが強い作家です。『満願』『王とサーカス』で2015年、2016年と2年連続でミステリーベストテンの1位となっています。その年のベストワンは国内・国外と読むようにしていますので、この2冊とも買いましたが、短編のため結局読了しませんでした。

今回の『黒牢城』は日経新聞で、縄田一男が絶賛していました。織田信長に叛旗を翻した荒木村重が有岡城に立て籠もります。有岡城は今の伊丹空港があるところです。着陸するときに大阪城がよく見えます。石山本願寺と連携し信長と対峙します。

そこに黒田官兵衛が「勝ち目はない」と説得に来ます。秀吉の命で来ていますが、斬首は覚悟の上です。ところが、意に反して、城の土牢に入れられ有岡城に囚われてしまいます。斬首にならなければ、官兵衛自身が謀反を疑われ、信長に人質に差し出している長男の松寿丸(後の黒田長政)が磔にされると、唯一、官兵衛は「殺せ!」と狼狽します。

籠城している城内にいろいろと奇怪な事件が起こります。疑心暗鬼になっている荒木村重は、城内に相談する者がなく、官兵衛の知恵を借りに地下牢へと降りていきます。次々と起こる四つの事件について、土牢にいる官兵衛が洞察して村重にヒントを与えます。村重にとって官兵衛はいつでも殺せる立場です。官兵衛はそれには構わず、逆に村重を挑発し、翻弄していきます。その緊迫感は普通のミステリーでは味わえません。

通常では落とせない巨大な城です。信長勢はすぐ近くにまで来て散々に挑発はしますが、逆に村木は奇襲して大将首を獲ったりします。いずれにしても1年近くの籠城で、内部から崩壊していく様がなかなかリアリティがあります。米澤穂信の筆力に感心しました。さすがです。

石山本願寺と、黒田藩の祖という自分に身近な題材ということもあって、長野への旅行中に一気に読んでしまいました。