2020年 10月 の投稿一覧

『TENET テネット』 第244回

ネット上で、賛否両論あり、ちょっと観るのに躊躇しました。しかし、クリストファー・ノーラン監督作は、『ダークナイト』を始めとして『インセプション』『インターステラー』等、ほぼ観てきており、自分の目で確かめないことには何とも言えません。

意味不明とのレビューが多かったので、身構えてましたが、それ程でもありません。ノーラン監督は、これは王道のスパイ映画と言っています。監督自身が007の大ファンということで、ブルース・リー的には「考えるな! 感じろ!」です。

テーマの一つとして時間の逆行を描いています。なので、観たことがない映像となっています。時間の順行と、時間の逆行が交差して、1度観ただけで理解するのはほぼ不可能とも言えますが、スパイアクション映画として観ればゾクゾクものです。

ネットのレビューに、映画評論家町山智宏の『テネット』徹底解説を見て、よく判った、と書いてあったので、試しに見てみました。映画本編よりも長い約3時間!の解説です。無料ではなく1,500円で期間限定です。シニア料金1,200円よりも割高です。

散歩しながら、2回聴きました。時間が逆行するところをホワイトボードで詳しく解説しています。よくそこまで理解できるものだと感心しました。また、『時間衝突』(バリントン・ベイリー)、『終着の浜辺』(J・G・バラード)など元になった本を紹介しています。

映画の中で「What happened is what  happend」(起こったことは起こったことだ)との言葉が何度も出てきます。また、ノーラン作品では「Leap of Faith」(信仰の飛躍)もテーマになっているそうです。

難しく考えることはいくらでもできそうですが、わたし的には、ヒロインのエリザベス・デビッキの美しさと男よりも高い背の高さに圧倒されました。

適正な借入金は? 第243回

TBSドラマの『半沢直樹』が9月27日で終了しました。最終回の視聴率は44.1%と社会現象化するほどでした。後半は、銀行からの借入金を債務免除するかどうかのお話でした。コロナ禍のため、新型コロナウイルス感染症特別貸付などにより、銀行からの借入金が増加傾向にあります。どの程度の借入金残高が適正であるのかの問合せがありました。

指標の一つに借入月商倍率があります。借入金を1ヶ月の売上で割ったものです。例えば、月平均売上が1千万円で借入金が2千万円あれば、借入月商倍率は2倍になります。一般的に借入月商倍率は2~3倍が適正とされます。しかし、これは運転資金に限ればともいえます。

設備投資であれば1億円を10年で借りた場合、1億円÷1千万円=10倍になります。だからといって即過大とはなりません。不動産投資などは10億円の借入ということもあり得ます。借入金10億円に対して、10億円の土地・建物が計上されることになります。この収益物件が返済可能金額を稼ぎだすかが問題です。

返済の原資は、当期純利益+減価償却費です。減価償却費が原資というのはピンとこないかもしれません。キャッシュフローで考えると、大雑把にいえば、1年間に入ってくるキャッシュは当期純利益と減価償却費になります。減価償却費は既に支出しているものを、耐用年数にわたって費用化していきます。実際にはキャッシュは出ていきません。ですので、当期純利益に減価償却費を足したものが年間返済可能額となります。

借入金÷(当期純利益+減価償却費)が償還年数となります。年間返済可能額が1年間に返済する金額を上回っていなければなりません。そうでなければ、返済のために更に追加で借入をしなければならず、年々に膨れ上がっていきます。

また、短期借入金は一括返済できればいいですが、通常はそうできませんので、更新されていきます。金融機関の都合で更新されなかったり、更新の日数を開けられたりすると、いきなり倒産ということになりかねません。短期を長期に振り替えて、極力、返済していくようにしましょう。コロナ融資では返済開始を遅らせることもできるようになっていますが、その分、返済開始後の年間の返済金額が多くなりますので、あまりお勧めできません。