2020年 4月 の投稿一覧

『西郷の首』 第232回 

伊東潤さんの『西郷の首』(2017年9月刊)を読みました。『武士の碑(いしぶみ)』(2015年7月刊)、『走狗(そうく)』(2016年12月刊)と、西郷隆盛三部作となります。

ここ1ヶ月で三冊、読了しました。魂を揺さぶられました。『走狗』は初代大警視(現・警視総監)川路利良が主人公です。大久保利通とともに、薩摩藩では裏切り者のイメージが強いキャラクターです。題名からして「犬」です。著者は偏らずに客観的に記述し、川路側からの視点で書いています。

『武士の碑』は、薩摩の村田新八の物語です。西郷隆盛、大久保利通と同じ鹿児島城下の加治屋町で生まれ、年少より2人と交流があり、両人の意思疎通役としても活躍します。フランスに留学した際には、貧しいフランス人女性と孤児を助け、コンサーティーナ(風琴)を手にするエピソードが印象的です。『居酒屋』で有名なエミール・ゾラが登場します。無償の奉仕に「日本人は実に不思議な生き物だ」とゾラは首をひねります。

新八はパリから戻ってそのまま西南戦争に巻き込まれます。西南戦争は日本の内戦史上最大の死者を出しています。関ヶ原の戦いの8千人を超え、薩摩軍6400人、政府軍6840人に及びます。これほど激しい戦いだったと知りませんでした。頁を読み進めるほどにため息が出ます。

『西郷の首』は、元加賀藩士の千田文次郎と島田一郎の2人の話です。維新に乗り遅れて、歴史の外に置かれたような元加賀藩において、文次郎は政府軍として西南戦争に従軍し、西郷さんの首を発見します。

一方、幼少より親友だった島田一郎は、西南戦争の翌年、大久保利通を暗殺します。三冊でそれぞれの立場を読んできたため、感情移入できました。

激動の時代で、皆、短命です。享年は西郷さん49才、大久保利通47才、村田新八40才、川路利良45才です。著者の伊東潤さんは、この三作品を「明治維新とは何だったのか」「西郷隆盛とは何者だったのか」に対する自分なりの答としています。私の西郷さんに対するイメージも、単なるファンから少し変わりました。

 

 

『月刊ヤマサキズム』2020年4月号 Vol.136

こんにちは。
公認会計士・税理士 山崎隆弘事務所の山崎二三代でございます。
令和2年3月号のニュースレター「ヤマサキズム」ができあがりました。

 

 皆様お元気でいらっしゃいますか。新型コロナウイルスが日本でも広がりをみせ、身を引き締めて感染拡大防止と免疫力アップに努めなければ、と思っています。

 

さて、今月号は家族全員揃った所長の還暦パーティーの様子、私の看病日誌、打って変わって若者はキュンキュンドラマの感想、ワイワイイチゴ狩りの様子などです。どうぞご笑納くださいませ。

 

山崎二三代

 

新型コロナに伴う税金の特例 第231回 

志村けんさんがお亡くなりになったのは、衝撃的でした。山田洋次監督の新作に主演されるところでした。とても残念です。世界各国が導入しつつある富士フィルム富山化学が開発したアビガンは、処方されたのでしょうか? 政府は今からアビガンを治験するとノンビリしたことを言っています。

3月28日の日経新聞には「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府・与党は収入が急減した企業などの税金と社会保険料の支払いを1年間猶予する特例制度を創設する」と報道されています。

新規に特例法をつくり、2020年2月以降に収入が大幅に減少した企業や個人事業主などに納税等の猶予を認め、新型コロナとの因果関係の証明など細かい手続きは求めないとしています。リーマン・ショックや東日本大震災の後にも税金の支払いを先に延ばしましたが、全国一律で「収入の大幅減」のみを条件にして、延滞税も免除されるのは初めてです。

対象となる税金は、消費税、法人税、所得税などです。会社が負担する年金、健康保険などの社会保険料も猶予されます。期間は原則1年となるようです。政府は地方税についても猶予や負担の軽減策を検討するとしています。

また更に、中小企業が赤字になった場合、前年度までに納めた法人税の還付を受けられる制度の適用対象を拡大するとしています。通常は資本金1億円以下の中小企業が対象ですが、資本金10億円以下に広げられる予定です。新型コロナウイルスの感染拡大で赤字を出した企業の資金繰りや雇用維持を支援するとしています。

中国では、アビガン治験をして新型コロナの治療薬として認証、正式に採用し既に臨床現場に投入しており、治まりつつあります。ロシアは4月からアビガン同等品の生産を開始します。イランは日本政府からアビガンの無償提供を受けることになっていますが、肝心の日本では正式に投入されていません。タイミングが遅ければ大変なことになりますので、早さが求められます。