2016年 12月 の投稿一覧

第103回 映画「海賊とよばれた男」

kaizoku元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

映画「海賊とよばれた男」を公開初日に観てきました。原作は3年前に読んでいました。出光興産㈱の創業者である出光佐三さんがモデルです。百田尚樹原作では、「永遠のゼロ」(2013年)に引き続き、岡田准一が主演です。だんだんと貫禄が出てきています。

出光佐三さんは福岡県宗像市赤間の生れで、福岡商業高校(福翔高等学校)、神戸高商(旧制神戸商業大学)の出身です。赤間の武田鉄矢の出身校である福岡教育大学の土地は出光佐三さんにより寄付されたそうです。

原作では、「黄金の奴隷となるなかれ」「事業は金儲けではない」「従業員は家族」など、多くの示唆に富んでおり、考えさせられました。

映画では、主人公の国岡鐵造が何度も、もはやこれまでという窮地に立たされます。日本の石油業界団体、GHQ、米国の石油会社、英国海軍と、戦う相手はとてもつもなく大きなところばかりですが、正面突破していきます。日本人の誇りを感じます。

1217日の日経新聞には「出光興産は合併協議を進める昭和シェル石油の株式を年内にも取得する。企業結合審査を進める公正取引委員会が週明けにも両社の合併について正式承認を出す見通しとなったため。合併を巡っては出光昭介名誉会長ら出光の創業家が反対を続けている。出光の経営陣は創業家に協議の早期再開を呼びかける」とあります。

この映画を観ると、出光ファンになります。佐三さんの遺族が、昭和シェル石油との合併に賛成することは、なかなか厳しいと感じられます。

出光佐三さんは、博多の仙厓さんの書画のコレクターでも有名で、一度は出光美術館に行って水墨画を見てみなければいけません。

第102回 平成29年度税制改正大綱

img_01772元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

自由民主党、公明党は平成28128日、平成29年度税制改正大綱を決めました。1222日に税制改正大綱を閣議決定し、1月召集予定の通常国会に税制改正法案を提出し、今年度中の成立を目指します。

税制改正大綱には「一億総活躍社会を実現し、日本全体の成長力を底上げしていくためには、働き方改革とイノベーションが両輪となる」とあります。

大綱の目玉は、配偶者控除の見直しです。女性の社会進出を促す「働き方改革」の一環としています。年収要件を103万円から150万円に事実上拡大する。103万円は企業の配偶者手当の基準になっている場合も多く、パート主婦が就業調整して働く時間を抑える傾向にありました。パート主婦が働く時間が増やしやすくなるとしています。

一方、従来より社会保険には130万円の壁があります。この額を超えると社会保険に加入する必要があります。配偶者控除150万円の基準を設けても、130万円を超えてはあまり増えない可能性があります。

また、今年の10月からは新たに社会保険の106万円の壁ができています。社会保険の適用対象が所定労働時間については週20時間に引き下げられ、年収106万円という年収要件も加わります。このため、501人以上の大企業に勤めているパート主婦は、夫の扶養に入る以前に自分の勤務先で社会保険に加入しなければならなくなります。となると、年収を106万円に抑えようという動機につながっていきます。

税制改正では所得を増やしやすくし、社会保険制度では減らす方向性となっており、アンバランスなものになっています。税金は減ったけれど、社会保険負担は増えたということになりかねません。

第101回 RK宇美町講演会

img_0117元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

平成281126日(土)に、福岡県糟屋郡宇美町の地域交流センター「うみ・みらい館」で開催された、リチャード・コシミズ(RK)さんの講演会に参加しました。隠れRKファン等の女性3人と車で行ってきました。天神から都市高速でわずか30分です。

まずはご当地ネタとして筑前大野城の紹介がありました。なんと、宇美町にある大野城(近くに大野城市があって紛らわしいですが)は、7世紀の百済式山城で日本最古の城だそうです。太宰府を守るための城です。宇美町には海がないとRKは言っていましたが、宇美八幡宮の「産み」に由来します。

118日の米国大統領選挙において、ドナルド・トランプ氏がヒラリー・クリントンに勝って、次期米国大統領になることが決まりました。今年の77日のブログで、「次はトランプで決まり!?」のタイトルで副島隆彦先生のトランプ説を紹介しました。本当にその通りになってビックリです。

メディアではトランプ新大統領に対してネガティブな報道を選挙後も相変わらずしています。RK講演会では、全く逆で、数百年に一度の歴史の大きな転換点であるとの見方です。

大統領選挙では、ヒラリー陣営から「不正選挙」だとのクレームが起こっています。一方、トランプは選挙前の世論調査こそ「不正」であるとして、当選後のメディアとの懇談会でCNN会長を名指しで批判しています。

126日にはソフトバンクグループの孫正義社長がトランプと会談して、4年で500億ドル(約5兆7000億円)を投資し5万人の雇用を創出すると約束しています。トランプ自らがトランプタワー入口まで見送りに出てきて、会談のメモまで公開しています。

世界の流れが着実に変わりつつあります。

第100回 「この世界の片隅に」

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2012年(平成24年)7月にスタートしたこのブログも4年半で第100回となりました! 当初は「なぜできる社長は保険を使わないのか」というタイトルでした。

昨年より、「マネーファイト!」として再開し、平成284月から、ニュースレター「ヤマサキズム」に添付するようになって、月4回のペースで更新しています。

記念の第100回は映画「この世界の片隅に」の紹介です。今年はアニメの秀作が多いです。「君の名は。」「聲の形」と、画面がキレイで、独創的で、メッセージ性もあって、実写版の映画よりも質が高く、ビックリします。と思っていたら、「この世界の片隅に」を観て、前2作よりも感動してしまいました。

第二次世界大戦中の広島が舞台です。主人公の浦野すずさんは、世間のことは何も判らず、18才で広島県の呉に嫁いでいきます。戦時中だけれども、何気ない日常が綴られます。絵も独特です。スケッチに描いたような絵です。

即日完売の劇場パンフレット(博多丸善に売ってました)を見ると、片渕須直監督(1960年生まれ)は、アニメ特有の不自然な動きにならないように、相当に苦労していたことが分かります。

映画を見終わった瞬間よりも、後からジワジワと魂が揺さぶられてきます。こんな経験は初めてです。作家の林真理子さんは「全ての日本人が見るべき映画」と絶賛しています。私もそう思います。戦闘シーンなどは一切出てきませんが、スゴイ反戦映画になっています。

戦争は決して過去のことではなく、安倍政権をみていると、将来起こりうる可能性があるものです。オススメです。

比叡山の「一隅を照らす」を思い起こします。私も、この世界の片隅で、ブログの更新を続けていきたいと思います。