事業承継税制の特例④ 第167回

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

「特例」事業承継税制の4つめの改正は経営環境変化に応じた減免です。「原則」では、後継者が自主廃業や売却を行う際、経営環境の変化により株価が下落した場合でも、承継時の株価を基に贈与・相続税を算定し、猶予取消しとなった場合には、過大な贈与税額・相続税額の負担が生じるリスクがありました。

「特例」では、経営環境の変化を示す一定の要件を満たす場合においては、特例承継期間経過後に、

  1. 特例認定承継会社の非上場株式の譲渡をするとき
  2. 特例認定承継会社が合併により消滅するとき
  3. 特例認定承継会社が解散をするとき

には、売却・廃業時の株価を基に納税額を再計算し、減免可能とすることで、経営環境の変化による将来の不安を軽減しています。

「経営環境の変化を示す一定の要件を満たす場合」とは、次のいずれかの場合です。

  • 直前の事業年度終了の日以前3年間のうち2年以上、赤字である場合
  • 直前の事業年度終了の日以前3年間のうち2年以上、売上高が、前期の売上高に比べ減少している場合
  • 直前の事業年度終了の日における有利子負債の額が、売上高の6月分に相当する額以上の場合
  • 特例認定承継会社の事業が属する業種に係る上場会社の株価(直前の事業年度終了の日以前1年間の平均)が、その前年1年間の平均より下落している場合
  • 特例後継者が特例認定承継会社における経営を継続しない特段の理由があるとき

中小企業庁の制度概要の説明では、承継時の株価総額が2億円で納税猶予額が約1億円だったものが、25年後の売却価格が1.2億円と下がり、売却額に基づいた税額が0.6億円となるケースを紹介しています。1-0.6=0.4億円と4千万円減額となっています。

※投稿時の法制度を基に記載しております。詳しい内容については当方にご相談ください。

→「公認会計士山崎隆弘事務所」の公式サイトはこちら

  • このエントリーをはてなブックマークに追加