2019年 6月 の投稿一覧

平成31年度税制改正 ➁資産課税 第208回

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

第2回目は資産課税です。個人事業者の事業用資産に係る相続税の納税猶予制度が創設されています。いわゆる個人の事業承継税制です。

2024年3月31日までに「承継計画」の提出が要件です。提出していれば、2019年1月1日から2028年12月31日までの相続または贈与について適用されます。

「承継計画」とは、認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受けて作成された特定事業用資産の承継前後の経営見通し等が記載された計画となります。認定経営革新等支援機関とは      専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、国が認定する公的な支援機関とされており、具体的には、商工会や商工会議所など中小企業支援者のほか、金融機関、税理士、公認会計士、弁護士等になります。

事業承継税制の内容は、事業用の宅地、建物、その他一定の減価償却資産について、適用対象部分の課税価格の100%に対応する相続税・贈与税額が納税猶予となります。事業用宅地の面積上限は400㎡、事業用建物の床面積上限は800㎡となっているので、不動産をそれ以上所有していれば、当然100%の納税猶予とはなりません。

法人の事業承継税制と同様に、担保を税務署に提供しなければならず、要件を満たさず猶予取り消しとなると、猶予税額及び猶予期間の利子税を一括納付しなければなりません。ですから、取り消しのリスクがあります。

それは事業等の継続要件です。相続税の申告期限後、終身、事業・資産保有を継続しなければなりません。個人事業において、終身継続するというのはかなり厳しい要件ではないかと思います。死亡、一定の重度障害、一定の災害の場合は猶予税額を免除するとはあります。

そうでなければ、一生、働き続けなければならないということでしょうか。

平成31年度税制改正 ①所得税 第207回

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

平成31年度税制改正の第1回として、今回は所得税です。税制大綱には「消費税率の引上げに際し、需要変動の平準化等の観点から、住宅に対する税制上の支援策を講ずる」と記載されています。

消費税率10%が適用される住宅取得等について、住宅ローン控除の控除期間を10年間から13年間に3年延長されます。ただし、11年目以降の3年間については消費税率2%引き上げ分の負担に着目した控除額となります。

一般の住宅(認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅以外の住宅)の場合 次に掲げる金額のいずれか少ない金額になります。

①住宅借入金等の年末残高(4,000万円を限度)の1%

②建物購入価格(税抜)(4,000万円を限度)2/3%

3年間で消費税増税分にあたる建物購入価格の2%の範囲内で減税を行い、住宅ローン残高が少ない場合は、従来通り年末残高に応じて減税されます。

入居1~10年目は改正前と同様の税額控除となります。ローン残高の1%控除され、各年、最大で40万円の控除です。認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅の場合は、建物購入価格、住宅ローン年末残高の控除対象限度額は5,000万円になります。

平成31年4月1日以後に提出する給与所得者の住宅借入金等を有する場合の所得税額の「特別控除申告書については、①住宅の取得等をした年月日、②居住の用に供した年月日、③住宅の取得等の対価の額、④住宅の取得等をした家屋の床面積の記載を要しなくなります。

替わって、これらは住宅ローンを有する場合の所得税額の「特別控除証明書」の記載事項となります。

いずれにしても、あまり大きな改正ではありません。