2019年 1月 の投稿一覧

消費税の仕入税額控除 第197回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

2019年の10月から消費税率が10%にアップします。それに備えて、今回は消費税の仕入税額控除のおさらいをしておきましょう。

課税売上高が5,000万円以下の課税期間については、簡易課税を選択することができます。その場合は、業種によるみなし仕入率、例えばサービス業であれば課税売上の50%が控除されます。

原則課税については、消費税の仕入控除税額の計算方法は、課税売上高が5億円以下で、かつ課税売上割合が95%以上である場合は、課税仕入に係る消費税は全額控除できます。

一方、課税売上高が5億円超または課税売上割合が95%未満である場合には、課税仕入に係る消費税の控除は、課税売上に対応する分のみを控除します。

その際に、個別対応方式あるいは一括比例配分方式のどちらかを選択します。一括比例配分方式は2年間以上継続して適用されます。

まずは個別対応方式です。その課税期間中の課税仕入等消費税額を、

①課税売上にのみ要する課税仕入消費税

②非課税売上にのみ要する課税仕入消費税

③課税売上と非課税売上に共通して要する課税仕入消費税等

に区分し、仕入控除=①+③×課税売上割合の算式により計算します。

また、この課税売上割合については、課税売上の割合ではなく、従業員割合、床面積割合等で合理的な基準を用いることができます。その際には、「消費税課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書」を提出し、税務署長の承認が必要です。

次に一括比例配分方式は

仕入控除税額=課税仕入消費税額×課税売上割合

で計算します。この場合は、課税売上割合に準ずる割合は適用できません。

消費税率が10%にアップしたときの軽減税率等については、また後日とりあげたいと思います。

 

 

「平成31年度税制改正大綱」 第196回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

平成30年12月21日に「平成31年度税制改正大綱」が閣議決定されました。今回は目玉になるような大きな改正はないようです。ただ平成31年10月から消費税率が10%引き上げられることに伴い車と住宅の減税措置を施しています。

日本銀行の試算では、消費税率引き上げにより家計の負担額は5.6兆円増加するそうです。軽減税率で1兆円、教育無償化で1.4兆円の減少などを見込み、純額では負担は2.2兆円としています。ただし、教育無償化は「大胆な前提をもとに試算した」とありますので、鵜呑みにはできません。

今回の税制改正大綱では、消費税引き上げの反動を重視して、次のような減税措置を施しています。

①自動車に係る措置

平成31年10月1日以後に新車新規登録を受けた自家用乗用車について、小型自動車を中心に全ての区分において、自動車税の税率が引き下げられます。

また、自動車の取得時の負担感を緩和するため、平成31年10月1日から平成32年9月30日までの間に自家用乗用車を取得した場合、環境性能割の税率が1%分軽減されます。

②住宅に係る措置

平成32年末までの間、消費税率10%が適用される住宅取得等について、住宅ローン控除の控除期間を3年延長し13年間となります。

10年目までは年末の借入残高(上限4千万円)の1%を所得税などから控除する今の仕組みのままで、11年目以降は戸建て住宅やマンションの建物価格の2%分を3年かけて控除することになります。

消費税増税後の単年度ベースで車と住宅あわせて1,670億円の減税となるとしていますが、負担額2.2兆円にはまだまだ及びません。消費税増税が経済全体に与える影響が心配です。