2017年 12月 の投稿一覧

経常利益率7%の壁 第149回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

日頃、率を経営を目指しましょうと言っていますが、ここでの率は営業利益率、経常利益率、または税引前利益率です。

バブル前は経常利益率が10%あった上場企業も、その後長引く不況で5%前後を推移していました。

平成29年11月24日の日経新聞には、2018年3月期の上場企業の平均の経常利益率は7%を超える見込みとあります。すでに4〜9月期で7.8%に上昇しています。

有価証券報告書では、平成29年3月期の税引前利益率は、ソフトバンクグループ㈱8.0%、トヨタ自動車7.9%、日本電産㈱11.8%と既に7%を超えています。ソニー㈱の税引前利益率は平成29年3月期は3.8%ですが、平成29年9月中間期では8.9%と好転しています。

ソニーは世界首位の半導体センサーやゲームなどの得意分野に集中する戦略に転換したことが好結果に繋がっているとしています。ランチェスター戦略の竹田陽一先生は、自分は「なに屋さん」かを決めなさいと仰ります。そこで外れていたものをいくら商売しても儲かりません。

企業の業績がいい要因として、選択と集中をしたことと、もう一つ損益分岐点が下がったことを挙げています。無駄な設備投資をせず、人件費を中心に固定費を抑制してきた結果としています。しかし、ここ最近は設備投資が大企業を中心に増えてきました。何百億単位の工場建設の話を地元福岡でも聞きます。

なぜ経常利益の額ではなく、経常利益率の率を重視するかというと、非上場企業の場合でいえば、オーナー経営者が多いため、利益額がそのまま税金の納税額につながって、利益を抑制する傾向にあります。

税金を抑えたい一心で利益を抑え、その結果、会社には何年経ってもキャッシュが残っていないということになりかねません。

中小企業といえども、7%の経常利益率を目指しましょう。

 

中小企業等経営強化法 第148回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

平成29年4月1日から平成31年3月31日までの期間、中小企業等経営強化法に基づく支援措置が設けられています。

主務大臣(担当省庁)から経営力向上計画の認定を受けた中小事業者等は、計画実行のための支援措置を受けることができます。支援措置には、税制措置と金融措置があります。

税制措置とは、認定計画に基づき取得した一定の設備について、地方税や法人税等の特例措置を受けることができるというものです。

地方税については、固定資産税が3年間半分となります。

法人税については、即時償却または取得価額の10%の税額控除が選択適用できます(中小企業経営強化税制)。ただし、資本金3,000万円超1億円以下の法人の場合は、税額控除は7%となります。

「一定の設備」とは、次の2つの要件を満たすものとなっています。

① 一定期間内に販売されたモデル(中古資産は対象外)

② 経営力の向上し資するものの指標が旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備

要件①、②については、工業会等から証明書を取得する必要があります。

設備の種類と価額の要件は、機械装置160万円以上、ソフトウェア70万円以上、器具備品・工具30万円以上、建物附属設備60万円以上です。

即時償却と税額控除を選択適用することとなっていますが、税額控除の方がお勧めです。即時償却は、瞬間的に税金は安くなりますが、償却期間トータルでは減価償却費は変わらず、税額は同じです。

対して、税額控除は税金が減額されます。

また、従来からの30%特別償却または税額控除7%の中小企業投資促進税制も残っています。こちらは特に届出、認可は必要ありません。