2016年 10月 の投稿一覧

第95回 個人型確定拠出年金制度の税制優遇

img_0858元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

先週に引き続き、個人型確定拠出年金(iDeCo)についてです。iDeCoの最大のメリットは3つの税制優遇です。

まず1つ目は、掛け金が全額所得控除されます。拠出限度額は、自営業者等で年間81.6万円(月額6.8万円)、専業主婦、企業年金に加入していない人で年間27.6万円(月額2.3万円)です。例えば、所得税率が20%の人(所得金額330万円超)であれば、地方税10%と併せて81.6万円×30%=24万円の節税になります。

2つ目は、運用益は非課税となっています。投資信託の運用益、定期預金の利息は非課税です。通常は20%の源泉所得税等が差し引かれて、入金となりますが、この20%が課税されません。

3つ目は、年金として受け取るときは、公的年金等控除が受けれます。65歳未満であれば、年金所得130万円未満で70万円が控除され、65歳以上であれば、年金所得が330万円未満で120万円控除されます。

または、60歳以上になったときは一時金として一括受給することもできます。その場合は、退職所得として取り扱われます。退職所得は、控除額が大きく、20年以内であれば、年数×40万円が控除され、控除後の所得を2分の1にして所得税を計算します。

いいことずくめのようでもありますが、デメリットもあります。60歳になるまでは引き出すことができません。掛けるのも60歳までです。ある銀行のパンフレットをみると月額599円の管理・事務手数料がかかります。

確定拠出年金の年金資産残高に1.173%の税金が課せられることになっています。20173月までは凍結されていますが、引き続き凍結となるか、解禁となるかは不透明です。

第94回 平成29年1月からの個人型確定拠出年金の改正

img_0843元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

個人型確定拠出年金が平成291月から、基本的に60歳未満すべての人が利用できるようになります。今年の9月に個人型確定拠出年金(DC)の愛称がiDeCo(イデコ)と決まりました。

確定拠出年金制度は、高齢期における所得確保の自主的な努力を支援するため、基礎年金(1階部分)、厚生年金保険(2階部分)の公的年金に上乗せしてできるものです。給付を受ける私的年金(3階部分)に「企業型年金」と「個人型年金」の2種類があります。今回の改正では国民年金基金連合会が実施する「個人型年金」(iDeCo)です。

現行法では、iDeCoに加入できるのは、自営業者等、企業型年金に加入していないサラリーマンです。改正後は、新たに企業型年金の加入者、確定給付型年金のみの加入者、公務員等共済加入者、専業主婦等が加わります。

確定拠出年金は、銀行や証券会社などの管理会社が用意している金融商品を選択して運用する仕組みになっています。運用に成功すれば、年金額は増えることになりますが、リスクもあります。元本保証という商品もあるので、資産運用が不得手な人は、元本が割れない定期預金に投資をすることもできます。

給付金は、老後給付金、障害給付金、死亡一時金で受けることができます。老後給付金は原則60歳以上から受給できます。5年以上20年以内の有期年金です。終身年金を取り扱っている運用管理機関もあるそうです。

しかし、なんと言っても、iDeCoの最大のメリットは、税制上の優遇措置が設けられていることです。3つの税制優遇があります。それについては、また来週!

第92回 ヒロシマ・モナムール

img_0832元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

今年の夏に「シリア・モナムール」という映画を観ました。拷問や銃撃される人々のネット上の映像を集めた、フランスに亡命のオサーマ・モハンメド監督と、シリア内戦の激戦地ホムス在住のクルド人女性ウィアーム・シマヴの共同作業によるドキュメンタリーです。テレビでは知り得ないシリアの悲惨な状況が映し出されます。

この映画の冒頭に「ヒロシマ・モナムール」が上映されているシーンがあります。「ヒロシマ・モナムール」は日本題名「二十四時間の情事」で有名です。アラン・レネの初監督作品で、マルグリット・デュラス脚本です。主演のエマニュエル・リヴァの美しさにビックリします。相手役の岡田英次もフランス語で堂々と渡り合っています。

戦後十数年経過した原爆被災地の広島市が舞台です。撮影当時の1958年の広島の風景に目が奪われます。広島平和記念公園は、今のような立派な公園ではなく、広島平和記念資料館、原爆の子の像がポツンと建っています。

当時、主演のリヴァが撮影した写真を集めた「HIROSHIMA 1958 」が、8年前に出版されています。映画で観るよりも日常的な広島の風景を写しだしています。今シーズン、プロ野球セ・リーグでは広島東洋カープが25年振りの優勝を果たしましたが、広島球場が骨組みだけの建築中の写真もあります。

今年、オバマ米国大統領が、現職の大統領として初めて広島を訪れ、核兵器のない世界に向けた所感を述べました。しかし、一言の謝罪の言葉がないのには違和感を覚えました。写真集では、50年前に広島で生活している人たち、子どもたちの明るい笑顔がとても印象的です。