2016年 3月 の投稿一覧

第67回「キャッシュを増やす経営をしよう!」

IMG_3291上場会社ではキャッシュフロー計算書は義務づけられています。中小企業ではなかなか作成することはありません。最近は、会計ソフトでも科目設定をしっかりすれば、キャッシュフロー計算書が瞬時に出てきます。

やはり、会社の経営はキャッシュが増えてなんぼです。その判断材料にとても有用です。税金は払いたくない一心で、無駄な経費を使い、入ってきた分だけ使い切っていると、何年経ってもキャッシュは増えていきません。

キャッシュフロー計算書は

  • 営業活動によるキャッシュフロー
  • 投資活動によるキャッシュフロー
  • 財務活動によるキャッシュフロー

に区分されます。営業活動によるキャッシュフローは、まずは税引前当期純利益からスタートです。それと減価償却費です。減価償却費はキャッシュを伴わない経費ですから、利益に足してキャッシュと考えます。

銀行から借入れた場合、返済原資はこの当期利益+減価償却費になります。ですから、利益を計上しないことには借入金の返済もできません。利益を計上すれば、税金が課税されます。5,000万円借りた場合、実行税率を35%とすると、7,692万円の利益を計上しなければなりません。

投資活動によるキャッシュフローは、土地・建物などの固定資産の取得・売却、有価証券の取得・売却などです。

財務活動によるキャッシュフローは、銀行からの借入金、返済等です。

マンション投資をして、利回り10%とはいっても、キャッシュフロー的には、入ってきた家賃は、銀行返済に回ります。

特に、個人の確定申告で、「こんなにお金は残っていないのに、どうしてこれだけの税金がかかるのですか?」と聞かれることがあります。

銀行返済金は経費とはなりません。銀行返済見合い分くらい減価償却費があるとわかりやすいかもしれません。

キャッシュの金額は操作できません。キャッシュを増やす経営をしましょう。

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第66回「マネー・ショート 華麗なる大逆転」

マネーショート

元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

米国のベストセラー作家・マイケル・ルイスの著書「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」(文春文庫)が原作の映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」が、平成28年3月5日から公開されています。

サブプライムローンが担保もない、仕事もない人に無審査で貸している実体を見抜いた4組のトレーダーの物語です。サブプライムローンの破綻を予期して、空売りを仕掛けます。

この破綻を予期したのは世紀の大発見のように描かれています。しかしちょっと、違和感があります。当初よりサブプライムローンは破綻することも目的に設定していたのではなかったでしょうか?

サブプライローンが破綻したのは記憶に新しいところです。2007年の夏だったと思います。いままで投資などしたことはありませんでした。たまたま、人に勧められて破綻する数ヶ月前にある投資物件を買いました。

それがアッサリと価値がゼロとなってしまいました。その瞬間、手を引いたので致命傷にはなりませんでした。投資の怖さを十分に身をもって経験しました。作家の本田健さんはセミナーの中で「みなさんも、一度は全て財産を失う時がありますよ」と言っていました。身をもって体験しました。

映画の冒頭に「何も知らないことが厄介なのではない。知らないことを知っていると思い込むのが厄介なのだ。」というマーク・トウェインの言葉が紹介されます。

以後、様々の本を読んで政治・経済を勉強しました。一番、ショックだったのは、サブプライムローンの破綻を予言した著者の本がたくさんあったことです。

ですから、翌年のリーマン・ショックの時にはそれほど驚かず、来るべきものが来たと感じました。

ところが、平成28年3月の経済状況がまさにそうです。いくら政府が否定してもごまかしようのないところまできています。まさに今現在に当てはまる映画だと思います。

 

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第65回「『財産債務調書』制度の創設」

IMG_3217平成27年度税制改正において、従来の「財産及び債務の明細書」に替えて、「財産債務調書」を提出することになりました。

確定申告の青色申告で65万円控除を使用する場合、貸借対照表を添付します。いままでの「財産及び債務の明細書」では、貸借対照表を添付している場合は、「事業元入金」として財産に記載するのみでした。

「財産債務調書」では、財産の価額は年末の「時価」によることとされています。取得価額ではないということですので、財産、債務ごとに記載しなければなりません。

従来の「財産及び債務の明細書」では、提出しなければならない人は所得金額の合計額が2千万円を超える人でした。

新たな「財産債務調書」では、所得金額の合計額が2千万円を超え、かつ、その年の12月31日において3億円以上の財産又は1億円以上の国外転出特例対象財産を有する場合に、翌年の3月15日までに提出しなければなりません。

所得が2千万円を超えても、3億円の財産を持っている人は限られてきます。ただ、土地を相続した方などは、これに該当することがあります。

今までの「財産及び債務の明細書」では提出しなくても罰則はありませんでした。

新たな制度では、「財産債務調書」を提出した場合には、記載がある財産又は債務に関して所得税・相続税の申告漏れが生じても、過少申告加算税等が5%軽減されます。

反対に、提出されない場合又は記載がない場合には、その財産又は債務に関して所得税の申告漏れが生じたときは、過少申告加算税等が5%加重されます。

実効性を持たせるための措置と考えられます。「財産債務調書」の様式は、従来と比べ明らかに詳しいものとなっています。国税庁の覚悟が伝わってくるような様式です。

 

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