2016年 2月 の投稿一覧

第64回「東芝不正会計 底なしの闇」

IMG_3192元気ですか!福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

東京出張帰りの飛行場で「東芝不正会計 底なしの闇」(毎日新聞出版)を買ってみました。新書版なので、飛行機のなかで読んでしまいました。

著者は、毎日新聞の社説を執筆している今沢真氏。2016年6月からWebの経済プレミア編集長兼論説委員をしています。

経済プレミアが始まった頃(2015年6月)から、東芝の不正会計が明らかになり、そこで執筆した30本の原稿を元にしています。そのため、リアルタイムで報道した側の緊張感、臨場感、そのときの感情が伝わってきます。

経団連会長の石坂泰三さん、土光敏夫さんを輩出した名門企業「東芝」を守るためか、なんとかやり過ごそうとした姿勢が見え隠れします。社長・会長はじめ取締役の半数が辞任し、第三者委員会からの報告書が出されますが、その報告書で明かさなかった闇が三つあるとしています。

一つ目は元社長の西田厚聡氏と佐々木則夫氏の激しい対立。二つ目は子会社の米原子力大手であるウェスチングハウスの経営問題、そして三つ目は東芝の決算を監査した新日本監査法人の責任問題です。これらは第三者委員会の報告書には載っていません。

今年の2月12日に公表された2015年12月31日現在の第3四半期報告書では10月から12月の3ヶ月間で4,943億円の損失となっています。4月からの累計では5,543億円の損失です。

その結果2015年12月末の株主資本は5,274億円と半減しています。このうち繰延税金資産の減少は2,275億円ですので3,000億円近くは何らかの処理をしたことになります。

それでも子会社のウェスティングハウスが単体で計上したのれんの減損1,613億円は含まれていません。のれん簿価は3,441億円です。

監査を担当した新日本監査法人に対して、金融庁は昨年末に21億円の課徴金納付の処分を行っています。21億円というと大変な額ですが、東芝の2年分の監査報酬相当です。

新規営業3ヶ月間の禁止のみで、特に業務停止等の処分はありません。お金の処分だけで済んだという印象です。

 

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第63回「確定申告シーズン到来!」

出版記念で頂いた蘭の花が5年目の今年も咲きました!

出版記念で頂いた蘭の花が5年目の今年も咲きました!

確定申告のシーズンがやってきました! うちの事務所も、漸く12月の法人決算・申告が終了し、個人のお客様の確定申告作業の真っ最中です。

確定申告が必要な人を、一応、確認しておきましょう。次のような場合は原則として確定申告が必要となります。

  • 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
  • 1か所から給与支払を受けている人で、給与所得・退職所得以外に20万円を超える所得がある人
  • 2か所から給与の支払を受けている人
  • 同族会社の役員などで、その同族会社から貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人

このうち、いわゆる20万円基準では、その他の所得で20万円以下ならば確定申告の必要なないことになります。

お客様でない方から、ときどき確定申告をすべきかどうかの問合せがあります。20万円以下だから、確定申告しなくてもいいと思っている人が意外に多くおられます。

普通のサラリーマンでしたら、それで問題ありませんが、聞いてこられる方のほとんどは自分の会社を持っておられるような方です。

この場合、同族会社の役員に当たりますので、たとえ他の所得が20万円以下の少額であっても、確定申告しなければなりません。

その例として、貸付金の利子や資産の賃貸料などが挙げられています。特に利子などは少額になることが多いと思いますが、それでも確定申告をしなければなりません。

ところで、今回の平成27年所得税の確定申告で所得税率の改正が初適用となります。従来の最高税率は1,800万円超の所得金額に対して40%でした。

平成27年度からは更に4,000万円超の所得金額の場合は45%になります。これに市民税率6%、県民税率4%を足すと55%の税率になります。半分以上は税金に持って行かれることになります。収入ではなく所得で4,000万円超の方はそうそうはおられませんが、ご参考に・・・

 

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第62回「日経平均15,000円割れ!」

IMG_3172元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

今回は平成28年度の税制改正について書くつもりでしたが、世界的な株安に歯止めがかかりません。税制改正の内容については来週以降に書くとしまして、2月12日の日経平均株価の終値は14,495円となり、2014年10月21日以来、1年4ヶ月振りに15,000円を下回りました。

昨日の新聞では、世界の株式時価総額が平成27年5月末に比べて14兆ドル(1,600兆円)減少したとありましたが、昨日の今日でまた下がったことになります。

約130兆円の年金資産を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、国内株式の投資比率を昨年10月に12%から25%に引上げています。

平成28年1月14日に17,000円を割り込んだ時点で損失は21兆円と報道されていましたが、15,000円を下回った現在ではいくらになるのでしょう?私たちの将来の年金が消えていっています。

そもそも経済実体を反映せず、年金資産の投入などでかさ上げされていた株価ですので、これから本来の株価に戻るだけともいえますが、アベノミクスの成否が問われることになります。

日銀はの黒田東彦総裁は、マイナス金利政策の導入は金融市場の動揺が悪影響を与えるのを未然に防ぐためと説明していますが、早速、効果がなくなっています。

為替相場は112円/ドルとなり、もの凄い勢いで円高にぶれています。円高というよりもドル安と言った方がよさそうです。米国ではフードスタンプ(低所得者向けの食料費補助対策)を削減し、ウォルマートが269店舗閉鎖、シアーズは600店舗近くが閉鎖し、米国経済が破綻しつつあります。

日本・米国・世界と連鎖していますので、大変な局面になってきました。

 

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第61回「預金利息の地方税が廃止になりました」

猪木と元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。今週からタイトルも新たに「山崎隆弘のマネーファイト!」ということでお送りします。

「マネーファイト!」は地元福岡のクロスFMで、1年間、毎週火曜日にラジオの生放送で会計・税務・経済について語っていました。そのタイトルを使用させてもらいます。更新は毎週金曜日を予定しています。その週での気付きなどをアップしていきたいと思います。

さて、その第1回は、細かいことで恐縮ですが、平成28年1月1日より法人に係る預金利息の地方税(利子割)が廃止となりました。

私もお客様に言われるまで気付きませんでしたが、平成25年度の税制改正によります。

利子割とは、金融機関が支払う預金利息等から特別徴収する地方税5%のことです。各銀行のホームページには、「平成28年1月1日以降に支払う預金利息より地方税を特別徴収いたしません」とあります。

この改正はあくまでも法人のみで、個人については従来通り、地方税が特別徴収されます。

法人の場合、利子割と、利子等が法人の課税所得に含まれ課税される法人税割との二重課税の問題がありました。この二重課税を排除するため、申告の際に、黒字企業の場合は法人住民税から利子割額を控除して納税し、赤字企業の場合は還付を受けていました。

そのために各都道府県は多大な事務負担を要しており、また数円の税金を還付するために数百円の振込手数料を税収から拠出するという問題がありました。

それを解消するための改正のようです。

利息等に対する国税の15.315%は法人、個人ともにそのままです。国税からの還付の場合は、振込手数料は受け取っていないと金融機関の方から聞いたことがありますが、本当でしょうか。

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