第78回 権利金の認定課税

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IMG_3741 元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

国税庁のHPでは「法人が借地権の設定により他人に土地を使用させる場合、通常、権利金を収受する慣行があるにもかかわらず権利金を収受しないときには、原則として、権利金の認定課税が行われます」とあります。

土地の借地権の取引事例は、ここ福岡ではあまり聞いたことがありません。であれば、権利金を収受する慣行がないともいえます。が、国税庁の「財産評価基準書」に借地権割合が載っていることは、取引慣行があるという税務署の見解です。

確かにそう言われてみれば、相続税に際しての土地の評価では、この借地権割合を差し引いて計算しています。しかし、通常の権利金を収受しない場合に、一律に権利金の認定課税が行われる訳ではありません。

相当の地代を収受している場合には、権利金の認定課税が行われません。ただし、税務上の相当の地代とは、自用地評価の6%です。不動産鑑定士に尋ねると、地代というのは市場金利だそうです。例えば、2%で土地を取得して2%の地代で貸すということです。

ところが、現在はマイナス金利の時代です。法を制定した当時は6%が市場金利だったかも知れませんが、実態とかけ離れています。この状況では、税法でいう相当な地代というのはあり得ないということになってしまいます。

となると、権利金の認定課税が避けるためには、税務署に「無償返還届出書」を提出する必要があります。ただし、この「無償返還届出書」を提出すると、相続時の土地評価は自用地評価×80%となります。借地権割合が50%とすれば、30%評価が高くなってしまいます。結果、相続税が高くなります。

ややこしい話ですが、権利金の認定課税として入口で課税されるか、相続時の出口で課税されるかの違いだそうです。

※投稿時の情報を基に作成しております。詳しい内容については必ず専門家にご相談ください。

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